歯医者さんというとどのようなイメージをお持ちですか?
苦手や嫌いといった方が多いのではないでしょうか。
今回はインターネット上の匿名の書き込みを見て、世間一般の方が歯医者が嫌な理由を調べてみました。
また少しでも苦手意識を持たない患者さんが増えるよう自分なりに対応方法を考察してみました。
痛い、怖い
処置の内容にもよりますが痛みを伴う処置があることは事実です。
きちんと麻酔をすることは大前提として、大切なのは歯医者さんが患者さんの痛みをどの程度把握できるかということだと思います。
「痛かったら手をあげてください」と言われたことがある方は多いと思いますが、痛くて我慢できないほどなのか、振動などが気になる程度なのかによって対応は変わります。
あらかじめ処置の内容を説明し、どの程度の痛みが予想されるのか、痛みがある場合の対処はどうするのか、患者さんが分かっていれば手をあげて歯医者さんに伝えるべき痛みの種類がわかると思います。
また不安や恐怖により交感神経が優位になると痛みを感じやすくなります。
きちんと説明をすることで少しでも安心して治療を受けられるよう配慮してくれる歯医者さんはいい歯医者さんだと思います。
何度も通わなくてはいけない
状態の深刻さによって治療の回数はかわります。
時には身体が治るのを待たなければいけないこともあります。
こちらも本当に必要なのは治療の計画の説明だと思います。
痛みさえ取れればそれでいいのにどうして回数をかけなければいけないのか、それを理解してもらえる説明をすることが私たちの仕事です。
さらに全部で何回の通院が必要なのか、どれくらいのペースで通う必要があるのか分かれば通院の計画も立てやすいと思います。
また、治療の計画を立てる際に生活環境を考慮することは重要ですので一見治療に関係ないようなこともお尋ねすることもあるかもしれません。
予約したのに待たされる
歯科では当然急患の対応をしますが、緊急性のない処置であったり、治療が継続する処置の場合、予約を必要とすることが多いです。
しかし、予約の時間に来院したのにもかかわらず待たされた経験がある方もいらっしゃると思います。
こちらに関しては急患対応などでお待たせしてしまうこともあるので本当に申し訳ないです。
極力、お待たせしないように気をつけています。
臭い
これもよく聞く意見です。
自分は慣れてしまっているせいか、よっぽど臭くない限り気付かないので反省しなければいけませんね。
歯や材料の削りかすは臭いの原因となりますが、当院では口腔外バキュームにより除去しています。
またいわゆる歯医者さんの臭いというのは根の治療に使われるFCという消毒薬が原因のことが多いです。
以前よりも使用の頻度が減ったのでかなり改善した気がするのですが…。
当院では換気を行うなどで対応しています。
またウイルス除去なども可能な空気清浄機の導入も検討しています。
ちなみに私が以前勤めていた歯医者さんではアロマを受付で炊いていました。
アロマの香りは好き嫌いがあると思いますし、物によってはアレルギーを起こす方もいるとのことなので当院では積極的には採用していません。
音がうるさい
一番はドリルの音でしょうか。
歯を削るドリルのうち、エアタービンと言われる機械は空気を吹き込んで超高速で回転するのでその際の音が「キーン」という嫌がられる音の原因となっています。
最近では電気モーターで回転させる機械でも回転数が出せるようになってきたので比較的静かに処置ができるようになってきました。
当院でも現在導入を検討中です。
歯医者さんから「キーン」という音が消える日も近いかもしれないですね。
最後に…
苦手意識というのはなかなか無くなるものではありません。
なので最初の印象というのはとても大切だと思います。
また、残念ながら苦手意識のあるかたはその苦手な部分をケアしてもらえる歯医者さんに出会えれば徐々に苦手意識が改善してくれるものと信じています。
そうやって日本全国の歯医者さんが苦手な人が少しずつでも減ると良いですね。
また、いろいろな理由で通院が続かなくなってしまうことはあると思います。
しかし心配こそしますが、決して責めたりはいたしません。
むしろ何か落ち度があればご指摘いただきたいくらいです。
皆様から慕われる歯医者さんを目指して日々精進していきたいと思っております。