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妊娠中こそ歯医者さんへ!受診をすすめる3つの理由

妊娠中は生まれてくる赤ちゃんへの希望や出産への不安でいっぱいですよね。
インターネットでは妊婦さんがやっていいこと、悪いこと、食べていいもの、悪いものetc…情報にあふれていて混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。
また最近ではマタ旅といって妊娠中に旅行される妊婦さんもいらっしゃるようで、産後にはできないことをやっておこうとアクティブに活動される方もいらっしゃるようです。(マタ旅については医療従事者の立場から言わせていただくと慎重に行うべきだと思いますが…)

歯科の治療では麻酔などの薬剤の使用や、レントゲン写真の撮影があるので敬遠してしまう方もいらっしゃるようですが、時期や方法によっては妊婦さんにも可能な治療はあります。
今回は妊娠中の受診のメリットや実際の治療について説明したいと思います。

受診のメリット~受診をすすめる3つの理由

1.流産や早産、低体重児出産のリスクが低くなる

歯茎の炎症を起こす細菌からの毒素は流産や早産、低体重児出産の原因となります。

妊娠24週以降37週未満での出産を早産、体重2500グラム未満での出産を低体重児出産といいます。
元々早産・低体重児出産は全ての出産の5%ほどを占めるので決して珍しいことではありません。
しかし歯周病を患っている妊婦さんでは患っていない妊婦さんに比べ、約7倍もリスクが高いという結果が出ています。
ちなみに喫煙では約3倍(両親とも喫煙の場合)、飲酒も習慣的な飲酒で約4倍という結果もあります。

妊娠中はホルモンバランスの変化により歯茎が腫れやすく、容易に妊娠性歯肉炎と呼ばれる歯肉炎となるので注意が必要です。
また、つわりにより食生活が偏ったり、歯ブラシでえずいてしまったりする為、ただでさえ口腔衛生状態が悪化しやすい時期です。
歯石除去や歯ブラシ指導、生活習慣指導を受けると良いでしょう。

2.治療の時間が確保できる

赤ちゃんにかかりっきりになるので妊娠中よりも出産後の方が受診が難しくなります。
初産の方は出産後のことまで気が回らないと思いますが、出産後に新生児や乳児を連れての来院は困難です。
仮に来院できたとしてもまとまった時間をとることは難しいので、虫歯の処置などがある場合は出産前に済ませてしまう方が良いでしょう。

3.子どもが虫歯菌に感染しにくくなる

虫歯の原因となる菌の代表は、ミュータンス菌です。
ミュータンス菌は出生前にはお口の中には存在せず、両親などの身近な人の唾液から感染します。
虫歯を放置することは虫歯菌をお口の中に飼っているのと同じです。
お母さんの虫歯を治療することで子どもの虫歯が減るという研究結果が出ていますので、早めに治療をすると良いでしょう。

また、食器の共用やキスなどのスキンシップを避けるべきとの考えがあります。
もちろん避けられるものは避けるべきですので食器の共用は避けるほうが良いでしょう。
しかし、現実的には子どもを他人の唾液から一切触れさせずに育てることは不可能なので、必ず感染は起こします。
またスキンシップは子どもの発育には必要です。
感染を過度に心配するよりも、親子で虫歯にならない食生活や歯磨き習慣を実践することでミュータンス菌の数を少なく保ち、虫歯にならない環境を整えるべきだと思います。

子どもの虫歯について詳しくはこちら→http://ishiguroshika.com/column/kids/

実際どこまで治療していいの?時期は?

妊娠期間は大きく初期・中期・後期と3つに分けられます。
このうち歯科治療を行うのは中期(妊娠5~7ヶ月)が良いとされています。

初期は胎児の重要な器官を作っている時期なので歯科に限らず薬剤の使用について注意が必要です。
個人差がありますがつわりもある方が多いですので治療は避けるほうが良いでしょう。

中期は胎児の器官が完成し、徐々に大きくなる時期ですがこの時期に治療を行うのが良いとされています。
薬剤については引き続き注意が必要ですが、一般的に歯科で使用するキシロカインの局所麻酔は問題なく使えます。
また痛み止めについてはロキソニンやボルタレンなどの非ステロイド系抗炎症薬は不可ですが、カロナールであれば服用が可能です。
化膿止めも一般的に処方されることの多いペニシリン系やセフェム系、マクロライド系の服用が可能です。※

またレントゲン撮影も可能です。
お腹に直接当てるわけではありませんので問題ないと言われていますが、心情を考えると必要最低限にするべきだと思います。
レントゲン撮影が必要な理由を必ず説明した上で、ご承諾いただけた場合のみ撮影いたしますので不安な場合は歯医者さんに相談してみると良いでしょう。

したがって中期であれば虫歯の治療や歯周病の治療、また抜歯などほぼ全ての治療が可能です。
あえてできないものを挙げるとすれば、全身麻酔が必要な治療であったり、継続して治療の必要のある矯正治療、専用の薬剤を使用するホワイトニングができない治療となります。
とはいえ、母体に過度な負担をかけることは好ましくないので緊急性のない抜歯などの外科処置は出産後にすることをおすすめすることもあります。

後期はお腹も大きくなり仰向けになるのも苦しくなる方が多いので治療には向きません。
応急処置までに留めておき、本格的に治療するのは出産後にする方が望ましいでしょう。

※(1)安全と考えられる抗菌薬:ペニシリン系,セフェム系,マクロライド系,クリンダマイシン
(2)注意しながら使用可能な抗菌薬:アミノグリコシド系,メトロニダゾール,ST合剤,グリコペプチド系
(3)禁忌とされる抗菌薬:テトラサイクリン系,ニューキノロン系

妊娠を予定している女性は歯科治療をしましょう

妊娠中も歯科治療は可能ですが、そもそも疲れやすく、また体調も変わりやすい時期です。
したがって妊娠を予定している時点で歯科治療を済ませておく方が良いでしょう。
その上で妊婦検診やクリーニングを行い、妊娠中に新たなトラブルが起こらないように予防をしましょう。

当院は杉並区妊婦歯科健康診査実施機関です

受診票は妊娠届を提出された時に、母子健康手帳と一緒にお渡しする「母と子の保健バッグ」の中に入っています。
詳しくは杉並区のホームページ妊婦健康診査・妊婦歯科健康診査・産婦健康診査をご覧いただくか、当院へお気軽にご相談ください。

また杉並区成人歯科健康診査も行っています。詳しくはこちら→http://ishiguroshika.com/column/seijinkensin/

 

 

 

 

ご予約はこちらから TEL 03-3332-5201

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