私も仕事柄いろいろな歯医者さんのホームページを見ますが実際のところ予防歯科って何なんでしょうか。
ちなみに歯科で標榜できる科目(看板などで表示できること)は医療法という法律で決まっていて
①歯科
②小児歯科
③矯正歯科
④歯科口腔外科 だけです。
予防歯科やインプラント歯科、審美歯科なんていうのは看板には実は書いてはいけません。
なので予防歯科はこういう治療ですという明確な答えはないのが現状です。
また健康保険は病気の治療を対象としています。
医科でワクチンの注射が自由診療になるのと同じで予防のみを目的とする場合、基本的には自由診療となります。
そもそもなにを予防するの?
虫歯と歯周病です。
どんなことをするの?
虫歯と歯周病はお口の中にいる細菌が悪さをする病気です。
なので初診時に細菌の検査をしたり、状態を確認するためにレントゲン写真をとることが多いようです。
レントゲン写真は虫歯や歯周病がある場合は保険がききますが、細菌検査は自由診療となります。費用はまちまちですが5000円程度が多いようです。
その後、検査結果に基づいて日々のメンテナンスの方法を指導します。具体的にいうと歯ブラシ指導です。
虫歯菌も歯周病菌も磨き残しがあると増えますので当然ですね。
磨き残しがあるとせっかく治療しても再発してしまうので治療を差し置いてでも歯ブラシ指導を優先するところもあるそうです。
歯医者さんによってどのようなアプローチをするのかは違うので受診する前に確認すると良いでしょう。
予防歯科をどう考えるか
そもそも虫歯や歯周病は風邪などと違い、ゆっくりと進行していく病気です。
どちらかというと糖尿病や高血圧といった生活習慣病の仲間と言っても良いでしょう。
生活習慣病ならまずは食事指導や運動指導で予防するようにお医者さんに注意されますよね?
数値がギリギリなら定期的に検査をして悪くならないように注意しますよね?
歯科も同じです。なにも特別なことをする必要はありません。
症状が出る前から汚れがついていれば歯茎は腫れるし、歯は表面が溶け出してざらついてきます。
そんな状態であれば当然歯ブラシ指導は必要ですし、おろそかになれば例え治療したとしても再発してしまいます。
日々患者さんのお口の中を拝見していますが、一切磨き残しもなく正しく歯ブラシをできている人はなかなかいません。
ちなみに成人の8割は歯茎に炎症があると言われています。
定期検診を行うことで少しずつですが磨き残しが少なくなれば良いですし、例え悪くなったとしても重症化する前に見つけることができます。
当院では歯ブラシ指導や間食指導などの生活習慣指導が必要な方には必ず行います。
8020運動って知ってますか?
80歳まで20本の歯を残しましょうという政府の打ち出した標語です。
ご自身の歯でしっかり噛めることで硬いものでも何でも食べれます。
細かく噛み潰すことで胃や腸に負担をかけませんし、栄養の吸収もよくなります。
結果として健康寿命が長くなります。
歯の健康は身体の健康に直結しています。予防歯科を通じて健康の重要性に気付いてもらえると良いと思います。
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